サイバーエージェント社2018年9月期3Q決算を見て
(国内メディア市場動向)サイバーエージェント社2018年9月期3Q決算を見て
(数字周り)
- 3Q
- CA全社
- 売上:1,044億円
- 営業利益:68億円
- うちメディア事業(「AbemaTV」等を含む)
- 売上高: 77億円 (YonY 20.5%増)
- 営業損益: ▲48億円
- そのうち「AbemaTV」等
- 営業損益:▲56億円
- 社員:300人(「メディア(先行投資事業)」役職員数として発表されている数)
- WAU:500-600万UU
- 通期見通し
- 売上:4,200億円(YonY 13.1%増)
- 営業利益:300億円(YonY 2.3%減 )
(メッセージ・コメントより抜粋)
- 広告
- 動画広告はYonY1.3倍
- 動画広告拡大により、クリエイティブ部門を強化
- インターネット広告に占めるスマホ広告比率79%
- ゲーム
- 『プリンセスコネクト! Re:Dive』がヒット
- 任天堂との業務提携を行った『ドラガリアロスト』というタイトルを、この(2018年)夏に配信するつもり
- メディア事業
- (マッチングアプリの)「タップル誕生」が伸びている
- Abema TV
- 3,100万ダウンロード突破
- MAUに関しては、約1,100万人
- 「リニア×オンデマンド視聴」へ
- オンデマンドに対してもCMを入れていく
- 引き続き恋愛リアリティーショーに注力
- もともとの狙いである若年層を開拓
- 『恋愛ドラマな恋がしたい』が『オオカミくんには騙されない』に続くぐらいのヒットに
- ソニーの4Kブラビアのリモコンに「AbemaTV」ボタン
- 今後もコンテンツに対する投資を継続
所感:
- そもそも年間200億円以上Abemaに投資をしてもなお300億円の利益が出せる(減益にならない)というのがすごい
- これがアマゾンのように利益を殆ど「出さない」スタイルなら、500億投資することもできるということ!
- ゲームと広告の二本柱で各200億稼げるのは大きい
- ゲーム事業は新規ヒットタイトルも比較的継続的に出せていて、(合計では横ばいに見えるが)層は厚くなっている
- 広告事業は市場成長以上に伸長(YonY+19%)している
- いわゆるナショナル・クライアントのデジタルシフトの受け皿として他の専業代理店よりうまくいっている(ようにみえる)のは、グループ内にゲーム事業も抱えていて出し稿もあるからか?
- 「メディア事業」の売上がV字回復に見える(YonY+20%)のは「タップル誕生」など新規サービスも貢献か
- 「V字」の「谷底」は2016年3Qのため、それ以外の要因がありそうだが・・
- AbemaTVの売上は依然「非公開」ということは、マネタイズは依然課題ありとも取れるが、まずは視聴者囲い込みでOKと感じる
- AbemaTVのWAUはGAベースということだがユニークなら全盛期の「週刊少年ジャンプ」規模
- 「リニア(リアルタイム)視聴」にこだわっていたAbemaTVも実際はオンデマンド視聴が多いとのことでトーンの変化も
- 個人的には「ながら視聴」はあっても、「リアルタイム」はもともと無理があると思う
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