CA最新決算から見えるAbemaの今

インターネットテレビ『Abema TV』を運営する『株式会社サイバーエージェント』は1月25日、2018年9月期 第1四半期決算発表を行った。


同社の主な事業領域は『メディア事業』『広告事業』『ゲーム事業』であり、2017年度は後者二つで積み上げた利益を『メディア事業』の主力であるAbemaTVに投資してきた。

『メディア事業』の第1四半期売上高は73億円で前年度24.5%増、営業利益は7.5億円だったが、AbemaTVへの先行投資として40億円を投下したため32億円の赤字となっている。2018年度全体としては、2017年度と同様200億円の赤字が出るところまで先行投資を行い、投資の大部分をコンテンツ費用に割り振ることで、自社制作、外部調達共に拡充していく予定だという。

投資の結果は早くも数字に表れてきており、AbemaTVのダウンロード数は、開局1年9ヶ月を経て2,600万ダウンロード、MAU(月間アクティブユーザー数)は1,000万人を突破した。

その中でもAbemaTVの知名度向上に大きく貢献したのは、2017年11月上旬に放送された『72時間ホンネテレビ』で、視聴者数は7,400万を記録した。

また、恋愛リアリティショーなどの女性向け番組を強化したことで、女性比率は前年同期より10%増加の45%となった。

主な利用者が10代~20代の若年層であり、スマホ視聴が7割を占めているAbemaTVだが、テレビ、タブレット、PCの大画面視聴の割合は前年から10%増え全体の32%。大画面での視聴は平均視聴時間が7倍というデータがあり、中長期的には大画面対策を強化してゆくという。

第2四半期以降の施作としては、コンテンツとして視聴習慣をつけるためのオリジナルドラマ、若者向けの大相撲生中継、恋愛リアリティショーなどをさらに充実させ、また新規にオープンさせたゲーム専門チャンネル『ウルトラゲームス』でesportsのゲーム中継やゲーム実況などを行ってゆく。

『ウルトラゲームス』は、連結子会社Cygamesの開発するゲームタイトル『Shadowverse』、子会社CyberZのゲーム配信サイト「OPENREC.tv」や来場者1万人規模のesports大会「Rage」とのグループシナジー強化を図る予定だ。


2017年に引き続きAbemaTVの先行投資期間と位置づけられる2018年度、サイバーエージェントは広告とゲーム事業の成功で余力があるうちからメディア事業に十分な投資を行い、強豪のいないビジネスモデルをパイオニアとしていち早く確立することを目指している。


NetflixやアマゾンPrimeとも違う、より幅広いジャンルを網羅したインターネットテレビとして、AbemaTVが次世代のマスメディアとなりうるのか。第2四半期以降、上で述べた取り組みの結果がどう数字に表れるかにも注目である。


サクラス株式会社は、IT×エンタメ領域の戦略支援を得意としています。

こちらからお気軽にお問い合わせください。

SAKURAS(サクラス株式会社)

エンタメ企業のデジタルメディア戦略を支援しています。

0コメント

  • 1000 / 1000